レーザー光凝固手術
レーザー光凝固手術は、主に以下の疾患に適応があります。
痛みはほとんどなく、時間も5~10分で済み、入院の必要もありません。
糖尿病の三大合併症のひとつである網膜症は、失明につながる非常に怖い病気です。初期段階では自覚
症状がないため、放置されている場合が多く、重症化することがよくあります。最も大事なことは、内科主治医の指示のもと、血糖値を安定させることと、定期的な眼底検査を受けることですが、進行した 網膜症では、悪化を防ぎ鎮静化させるために、レーザー光線による網膜光凝固術を行う必要があります。
網膜裂孔とは、眼の中の網膜に裂け目ができることで、放置するとそこから網膜剥離を起こす危険性があります。格子状変性とは、強度近視などが原因で網膜周辺部が薄くなっている状態のことで、網膜裂孔を起こしやすくなります。
網膜裂孔や格子状変性は網膜剥離の原因となりますが、網膜剥離を起こすと入院手術が必要となり、術後に視野障害や視力障害を起こすことがあります。この網膜剥離を防ぐための予防的な手術がレーザ
ー光凝固術です。
自覚症状はあまり感じられないのですが、ゴミのようなものが見える飛蚊症は網膜剥離の前兆である場合があります。飛蚊症を急に感じたら早急に眼科を受診されることをお勧めします。
緑内障は、糖尿病網膜症と失明原因の1・2位を争う病気です。発作性に眼圧が上昇し、激しい目の痛みとかすみを伴う狭隅角緑内障と、眼圧はそれほど高くはないが、慢性的に視神経を傷めていく開放隅角緑内障に大別できます。狭隅角緑内障では、レーザー光線を用いて虹彩の根元に眼内の水の新しい流出路となる穴をあけることが第1選択となります。
開放隅角緑内障では、点眼液にて眼圧のコントロ ールができればベストですが、そうでない場合は、レーザー手術が適応となることがあります。